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防音室ってなに?
そもそも防音室ってなんだろう

思い切り歌いたい! 楽器を鳴らしたい! でも近所迷惑が心配...

音楽好きの方は皆さんそう思いますよね。

防音室ってよく聞くけど、そもそもどんなものなの?

初めての方にはよく知っていただくため、少し解説をさせていただきたく思います。

防音室とは

防音室内

主にご家庭などで使用する一般的な防音室でのお話になりますが、結論から言うと「防音室とは、楽器や歌(以下、音源)の音量が防音室の外側で小さくなるもの」と言えます。

音量にもよりますが、基本的に防音室だけで中の音が外にまったく漏れなくすることは、ほぼできませんので、漏れる音を減らすものになります。


ご近所迷惑に対しては、防音室の効果以外に建物の外壁およびマンションのお隣との壁(以下、界壁)や、音源から気を配りたい場所までの距離が長いほど音が小さくなる距離減衰という原理などを考慮して、安心の環境を作ることになるわけです。

よって、気を配りたい場所が近ければ近いほど、音源の音量が大きければ大きいほど、防音室の遮音性能を上げる必要性が出てくるでしょう。

防音室には種類がある

防音室は形状の種類や遮音(=防音)の能力の違いなど、一種類のものではありません。

一番大切なのは、遮音能力になりますので、ここがしっかりしてないと防音室の意味がなくなりますよね。

1.遮音能力の違い

防音室の性能を調べると、Dr-30やDr-40などという表記を目にすると思います。

これは本来、音が減衰する他の要因を一切考慮しない純粋な防音室本体の「単体遮音性能」というもので、遮音性能を示す表記になります。

この数字(単位は音の大きさを示すデシベル)が大きいほうが遮音能力が高いことになり、その数字分だけ防音室の外に対しての音漏れをカットするという意味になります。


例えば、単体遮音性能Dr-35の防音室の中で弾いたピアノが90dB(デシベル)の音量だったとすると、防音室の外側では90dB-35dBで、55dBに下がるということになります。

ほとんどの防音室がこういった単体遮音性能のクラス分けがされており、一般的にはDr-30・Dr-35・Dr-40・Dr-45といった5dBごとのラインナップが多いかと思います。

これは、遮音能力が上がるほど価格や本体の重量もハネ上がるため、ご予算や設置場所の状況に応じたチョイスができるようにするためです。

「価格は低く、性能は高く」に越したことはありませんから、オーバースペックで無駄な出費がないようにするためにも嬉しいですね。

2.形状の違い

形状は一般的に、箱形のユニットタイプか、自由設計ができるフリータイプの2種類の分け方になると思います。

通常、箱形のユニットタイプは決まったサイズしかなく、設置場所が数センチでも狭いとその場所やサイズは諦めなければなりません。

ディオラボの場合は、ベースモデルの箱形ユニットでもイージーオーダーでスペースの問題はすべて解決できます。

参考までにグランドピアノは、3型でユニットタイプの3帖サイズが最低限必要になります。


フリータイプは言葉の通り、部屋の半分でも部屋全体でも自由に作れるタイプです。

窓も既存に合わせて作ったり、壁を斜めに配置したり、性能設定も内装も自由にチョイスできますので、何の違和感もなく普通のお部屋のように仕上げることもできてしまいます。

3.設置方法の違い

ユニットタイプは、ご指定場所に置くだけです。

と言っても実際には組み立て作業ですが、3帖くらいまでであれば、ほとんどが1日で終わると思います。

電源は直近のコンセントより取りますので、基本的には設置に不具合が生じる場合や電力不足になる場合などを除き、他の付帯工事は不要になります。

よってお引っ越しなどで撤去する場合も原状回復が容易です。


フリータイプはメーカーにより方法が大きく異なるようですが、ディオラボは基本的にユニットタイプの延長線が固体伝搬音を抑える正しい設置方法と考えこだわっていますので、どんなサイズでも設置方法はベースモデルのサイズ違いとお考えください。

こちらは設置に数日必要になりますが、何の違和感もない普通のお部屋のように仕上げることもできてしまいます。

4.音響の配慮

音響に配慮がない防音室内で大きめの音量の練習をする場合、短時間でも耳への負担や楽器の響きがキツくなったりします。

ここはディオラボが非常にこだわっている部分で、正しい音楽室を作るという大切なコンセプト部分になります。


防音室は、何も対処しなければ室内で反響が起こり、浴室まではいきませんが近い感じになります。

また、ディオラボをご購入前に体験にいらっしゃったお客様も、音響オプション品をすべて取り外した体験メニューの時には、ピアノの音で耳が痛いと仰っておりました。

管楽器や高音帯域の音が出る楽器の場合は、さらに耳が辛くなると思われます。

よって、できればバランス良く音を散らしたり、吸音したりしたいものです。

お気に入りの楽器の音色を楽しみたければ、なおさら気になる部分ですね。

見渡すと遮音性能の数字ばかりが謳われ、以外と音響は見落とされがちな部分なようです。

5.空調が必須になる

防音室は、隙間から音を漏らさないようにするため気密性を可能な限り高めていきます。

そうなると室外との空気の行き来がなくなり、やがて酸欠状態になりかねません。

そこで最近の防音室にはロスナイ換気扇という、室内の吸排気を1台でこなしてくれる換気扇が付いています。

これで息苦しさや汚れた空気のままの練習は解放されますので安心です。


しかし、熱交換型という機能付きの換気扇であっても自由な温度調整はできないので、エアコンの設置は推奨です。

人体や機材の熱により、室温が意外に上がりやすいため特に夏は高温になりやすいのです。

その代わりエアコンの効きは非常に良いので、夏は避暑室としても利用できますね。

6.窓は減らしたほうが良い

音は窓やドアの開口部から漏れやすくなります。

よって、遮音の面から言えば窓は無いほうが良いのですが、環境的なことを考えると欲しくなりますね。

そういった場合は、二重サッシや場合によって三重サッシ、フィックス窓にしたり、ガラスにも工夫をするなど、防音効果が出る対処が必要になります。

また、設置する部屋に窓が複数箇所ある場合は、1ケ所だけを残すか、もしくはすべて塞いでしまうなど、ご近所との距離によりそういったご提案をさせていただく場合もございます。


仮に戸建新築に防音室の計画をされる場合などは、設置する部屋に最初から窓を設けないという方法もございます。

この場合は建築自体の設計段階から計画が必要になります。


防音室のドアの件ですが、ディオラボは防音ドアをダブルで設置する設定があり、Dr-40以上は標準でダブルドアになります。

鉄製で非常に分厚くて重い防音ドアでも作らない限り、1枚のドアでDr-40以上の数値を叩き出すのは本来容易ではないはずなのです。

それぞれ開口部には気を遣う必要性が出てきますので、そういった部分で少し予算が取られてしまう可能性があります。

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続いて「音の伝わり方」のページをご覧ください。

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